17日目、膀胱炎かー!?

 一寸先は闇だった。早朝に目が覚めてトイレに行って、その次は6時前ぐらいに起きた。またトイレに行って、そのあと残尿感があるなぁと思った。何度となくトイレに行っては何となくまだ残っている。そして2時間ほどの内にそのトイレに行く間隔がだんだん詰まってきた。気になるのは残尿感と言うよりお小水をしたあとの下腹に来るドオーンとした痛みに変わってきた。

 膀胱炎は過去に妊婦さんの時に一度経験があって、その痛みは知っていた。この鈍痛の後にあの痛みがきっと来るような気がした。通院中のケモ室に電話したら、看護師さんが外科に来て下さいとのことだった。

 家にいた末っ子に頼んで送り迎えをお願いした。家を出るときにはもはや集中力もなく、そのままの格好で鞄だけを持って車に乗り込んだ。心配なのは、トイレに行きたいのをどう我慢するかだった。なんとか我慢して病院の受付機にたどり着けた。

 すでに電話で申し出てたからか、外科の受付にはわたしのカルテが準備されていた。幸先いいな!っと、それまではよかったんだ。そこからが長い。予約のない日の受診なので待つことは覚悟していたが、なんせ家を出るときトイレのことばかりが頭にあって冷静ではなかった所為で、暇つぶしの為の何も持って来なかったんだ。

 待つこと1時間、やっと看護師さんから声が掛かって2階の検査受付に行って尿を採って来て下さいということだった。どうして、外科受付時にそれが出来ないのだろ? とは思いながらも素直に行く。ず〜〜〜っと1時間我慢して待っていたから、トイレに行けるのは嬉しい。よく我慢したもんだ…。膀胱炎の時には我慢してはいけないのは知っている。でも、トイレに行くのも怖かったのだ。行ってもすぐまた行きたくなるのが分かっていたことと、いない時に呼ばれたらまた遅れてしまうとも思った。そんな時携帯メールはトイレのことを忘れるためには助かったけれど、よく見ると充電も何だか危なそうだったので、ずーっとは出来ずにいた。もうこんな時に!

 そのうち熱が出てきて、検温して下さいということになり高熱だったので今度は採血しましょうとなって、血検結果までそのあとまた1時間待つことになってしまった。もう我慢することに慣れてきたけど、やはり気持ちをそらさなければならないと思った。あんなにテレビ画面をしっかり観たことはなかったほど、待合室に掛かっていたNHKをしっかり観た。朝も観たから2度目の「カーネーション」だわ。

 先生から声が掛かったのは「カーネーション」の終わりごろだった。

 尿検査からも、膀胱炎の兆しが。感染症での高熱と言うこともあって、クラビットを処方してもらった、水分をしっかり採って下さいって言われた。膀胱炎のことが気になるようでしたら、点滴していきますかと訊かれたけれど、迎えに来てもらう時間のことやなんか気になって、止めることにした。クラビットを飲んだら大丈夫でしょうということだったので。

 家に帰ってすぐ薬を飲んで、携帯を充電しながらメールしたり家だとトイレに行くのも安心だから、落ち着いてきたし、洗濯ものを取り入れてからソファに横になって随分楽になった。水分飲んで、トイレに行っての繰り返し・・薬が効きつつあるのか、あの鈍痛は無くなってきたようだ。でもクラビットは1週間飲み続けるように言われた。

 今日は、友達とランチの約束があったのに、なんてことだ!

 何とかメール出来てよかった。ドタキャンだった。一寸先は闇の日だったわ。